もくじ
40%キーボードとは?
通常のキーボードの大きさの40%しかない「40%キーボード」というジャンルがあります。国内では、あまり発売されていませんが、海外ではいろいろな40%キーボードがあり、購入することも可能です。
組み立てられたものやケースやキーなどのキットをはんだ付けして作るもの、1から自作するものなど多種多様です。
40%キーボードの使い心地
キー配列が少ないため、複数キーを組み合わせて入力する必要があります。たとえば数字を入力する場合は、「Fn1キー+Aで2を入力」といった具合です。
40%キーボードによって、入力方式が異なるため、それらをすべて覚えて習得する必要があります。
40%キーボードは、慣れれば通常利用できますが、最初は非常に苦労します。ですが、慣れたあとは、一般的なキーボードでは得ることのできない、独特の体験ができます。
たとえば、キーが少ないため、指による移動範囲が非常に狭くなるため、入力ミスが減り、入力しやすくなります。特に、移動(矢印キー)はホームポジションを崩さずに移動できるため、それがまた心地よいです。
さらに、キー配列をキーボード上で自由に設定できるもの(ハードウェアマクロ)が多く、自分の使いやすいようにどんどん改善していける点も、40%キーボードの魅力です。
また、見た目としてもミニマルでインパクトがあるため、「なにこれ?」と声かけられることが多いです。使い心地も、見た目も、両方楽しむことができます。
ですが、やはり慣れが必要となるため、よほどのキーボード好きや40%キーボードをどうしても使ってみたい、自分が使いやすいように根気強く設定していく、というひとではない限り、おすすめはしません。
40%キーボードの購入
キーボード好きが購入することが多いせいか、キーキャップやケースなどをカスタマイズしているひとが多いようです。以降に紹介する商品もカスタマイズしているものが多いため、そのまま購入できるとは限りません。
特に完成品として販売されておらず、キットを組み立てたり、パーツを自分で集めるタイプのものは、はんだ付けやキーレイアウトの書き込み(デフォルトで問題なければ必要ないですが)が必要になります。
(参考)パーツを購入して組み立てからキーレイアウトの書き込みまで、非常にわかりやすく解説されているサイト → The Planck Keyboard 、無駄を徹底的に省いたキーボードを作ってみた
また、US配列(英語配列)のキーボードがメインになるため、その点も注意してください。印字どおりに打てない、などの問題が発生し、環境設定が必要になる場合があります。
私はMacで複数のキーボード(全部で4つ)を接続して利用していますが、VORTEX COREをMacと接続して、US配列のまま利用しています。一方で、HHKBはJIS配列(日本語配列)で利用しているため、US配列とJIS配列の両方を暗記しました。
購入時には事前に問合せしたり、ネット上で相談したりと、情報収集することをおすすめします。
40%キーボードの組み立て
製品は以下のような種類の完成度に分かれます。
パターン1:完成品
組み立てる必要なく、箱から出してすぐ使える40%キーボード。
パターン2:キットを組み立てるパターン
ファームウェア書込済みのプリント基盤やキーキャップなどが入っていて、はんだ付けまたは組み立て(基盤とケースをネジで止めてキーキャップをはめるだけとか)すれば使える40%キーボード。
パターン3:プリント基盤と必要なパーツを買って組み立てるパターン
基盤のみ販売されていて、それ以外は好きなパーツを自分で買い揃えて、はんだ付けすれば使える40%キーボード。
パターン4:自作パターン
プリント基盤やケースをGitHubのようなオープンソースサイトからDLして設計し、DMM.makeのようなところに作成依頼する。基盤やケースができたら、組み立てに必要なパーツを買って、はんだ付けやファームウェア書込などを行えば使えるようになるオープンソース系自作40%キーボード。
40%キーボードの種類
VORTEX CORE(ヴォーテックス コア)
- 組み立て方法: 完成品(箱から出してすぐ使える)
- キー配列変更方法: ファームウェア書込が必要なくキーボード上で設定できる
- 購入可能サイト: VORTEX CORE – Amazon.co.jp
- レビュー: 40%メカニカルキーボード VORTEX CORE – コトコト
- コメント: 箱から出してすぐ使えるため、入門としてはおすすめです。
OLKB Planck(プランク)
- 組み立て方法: キットを組み立てる(はんだ付け必要)
- キー配列変更方法: QMKファームウェア書込
- 購入可能サイト: メーカーサイト OLKB、Massdropなどで販売されます。タイミングによって購入できたり、できなかったりするため、気長に探してみてください。
- コメント: キー配列が格子状になっていて、独特の形状となっています。
MiniVan(ミニバン)
- 組み立て方法: キットを組み立てる(はんだ付け必要)
- キー配列変更方法: QMKファームウェア書込
- 購入可能サイト: メーカーサイト TheVan Keyboards、Massdrop、クラウドファンディング(ごくたまに)など。
Helix
- 組み立て方法: キットを組み立てる(はんだ付け必要。キースイッチとキーキャップは自分で買い揃える必要あり)
- キー配列変更方法: QMKファームウェア書込
- 購入可能サイト: Helix キーボードキット – 遊舎工房
- コメント:国内メーカーなので、日本語+写真つきで、非常にていねいな組み立て方法の説明ページなどもあるため、迷うことはないと思います。
Let’s Split
- 組み立て方法: プリント基盤と必要なパーツを買って組み立てる
- キー配列変更方法: QMKファームウェア書込
- 購入可能サイト: Let’s Split PCBs – Mehkee
- コメント:「Let’s Split」でGoogle検索すると、購入方法から組み立て方法まで、たくさん情報が出てくるため、迷うことはないと思います。
JD40 Mk.II
- 組み立て方法: プリント基盤と必要なパーツを買って組み立てる
- キー配列変更方法: QMKファームウェア書込
- 購入可能サイト: JD40 PCB – MechanicalKeyboards.com
JD45
キー配列が異なるタイプがいくつかあります。
- 組み立て方法: 完成品またはキット(はんだ付け必要)を組み立てる
- キー配列変更方法: QMKファームウェア書込
- 購入可能サイト: おそらく生産終了(?)で入手困難。
- 組み立て方法: 完成品またはキット(はんだ付け必要)を組み立てる
- キー配列変更方法: QMKファームウェア書込
- 購入可能サイト: おそらく生産終了(?)で入手困難。
Daisy 40%
- 組み立て方法: プリント基盤と必要なパーツを買って組み立てる
- キー配列変更方法: QMKファームウェア書込
- 購入可能サイト: DAISY 40% CUSTOM KEYBOARD PCB